
2026年9月4日から13日まで、福岡県北九州市の北九州市立総合体育館にて「買取大吉 アジア男子バレーボール選手権大会 福岡2026」が開催されます。アジア・オセアニアの男子代表トップチームが集い、アジアの頂点を競い合います。(※1)
さらに本大会は、2028年ロサンゼルス五輪の出場権が懸かった重要な大会でもあります。2026年の各大陸選手権では優勝チームに五輪出場権が与えられる方式となっており、福岡は新たな五輪ロードを占う大舞台となります。(※2)
しかし、この大会を単なる「一回限りの国際大会」として捉えるだけでは、現在の福岡が持つスポーツ開催地としての姿を十分に捉えることはできません。
その背景にあるのが、2024年に開催された「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024 福岡大会」(VNL2024福岡大会)です。その後、国際バレーボール連盟(FIVB)とのパートナーシップ締結をはじめ、クライミングやスケートボードなど、競技の枠を超えた国際大会が福岡県内で相次いで開催されています。
VNL2024福岡大会が残したもの
2024年6月に北九州市で開催されたVNL2024福岡大会には、世界トップレベルの男女代表チームが集結しました。
同大会では競技そのものに加え、国際大会を地域と結び付けるさまざまな取り組みが行われました。街全体を大会の舞台として演出する「シティドレッシング」やファンゾーンの設置、子どもたちの観戦招待など、会場の外にも大会との接点を広げました。(※3)
サステナビリティの面でも、既存施設の活用や仮設スタンドの再利用、輸送のモーダルシフト、スティックバルーンの回収・リサイクルなど、環境負荷を抑える取り組みが実施されました。(※3)(※4)
中でも特徴的だったのが、大会スタッフ向けの「ミールチケット」です。従来の弁当配布に代わり、会場周辺の飲食店で利用できる仕組みを導入することで、食品ロスの削減と地域飲食店の利用を両立させました。(※4)
VNL2024福岡大会は、国際大会を競技会場だけで完結させず、地域や環境との接点を生み出す新たなモデルを示しました。
FIVBとの連携深化と「拠点化」への道
VNLの開催を経て、福岡と世界のバレーボール界との関係はさらに広がりました。
2024年9月、FIVBは福岡県、オセアニア・ゾーン・バレーボール協会(OZVA)、日本バレーボール協会(JVA)との4者によるパートナーシップを締結。選手や指導者の育成、ユース層やテクニカルオフィシャルの交流などを通じて、アジア・オセアニア地域のバレーボール発展を目指す枠組みがスタートしました。(※5)
さらにFIVBの「Strategic Vision 2032」には、福岡にInternational Centre of Excellenceを設立するため、日本側とFIVBが覚書(MoU)によって合意したことが明記されています。(※6)
そして現在、FIVBの公式一覧にも、「Japan, Fukuoka/Fukuoka Centre of Excellence」として掲載されています。(※7)
これは、福岡が単なる国際大会の開催地にとどまらず、バレーボールの育成や国際交流を担う拠点として位置付けられていることを示しています。

VNL2024福岡大会/写真提供CB,Ltd
競技の垣根を越えて広がる国際スポーツ
福岡の国際スポーツの広がりは、バレーボールにとどまりません。
2025年には飯塚市で「IFSCクライミンググランドファイナルズ福岡2025」が開催され、スポーツクライミングとパラクライミングを同時開催する日本初の大会となりました。(※8)
同年、北九州市では「ワールドスケートボードストリート2025 北九州-グランドファイナル-」が開催され、世界各国のトップ選手が集まりました。(※9)
バレーボールだけでなく、クライミング、パラクライミング、スケートボードと、異なる競技の国際大会が続いていることは、現在の福岡の大きな特徴です。
レガシーの継承、男子アジア選手権へ
そして2026年9月、再び北九州市にアジア・オセアニアの強豪が集います。
今回の男子アジア選手権でも、VNL2024福岡大会で培われた経験を生かした取り組みが予定されています。県内の小学生を対象とした観戦招待や、街を大会の舞台として演出するシティドレッシング、サステナビリティ推進など、国際大会と地域をつなぐ取り組みが展開されます。
国際大会の開催には、施設だけでなく、交通、宿泊、警備、医療、ボランティアなど、地域全体の力が必要です。一つの大会で得られた運営ノウハウや地域とのネットワークは、次の大会を受け入れる基盤として蓄積されていきます。
福岡で起きているのは、単なる大会数の増加ではありません。「大会の経験が、次の大会を受け入れる力になる」という循環が生まれています。
「開催地」からアジアの「スポーツハブ」へ
こうした取り組みは、SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とも強く結びついています。国際競技団体、自治体、地域企業、学校、飲食店、市民など、多様な主体が関わることで、スポーツは競技の枠を超え、地域活性化や国際交流を生み出す場になります。
VNL2024を起点に、クライミング、パラクライミング、スケートボード、そして2026年の男子アジア選手権へ―。
FIVBとのパートナーシップにより、国際大会の開催機能だけでなく、バレーボールの育成や交流を支える拠点機能も加わりました。
福岡で積み重ねられてきた国際大会の経験、競技を越えたスポーツ交流の広がり、そして自治体や地域が国際競技団体と連携して大会を支える仕組み。2026年男子アジア選手権は、こうしたレガシーが次のステップへと引き継がれていることを示す機会となります。
福岡は今、国際スポーツの「開催場所」から、アジアと世界をつなぐ「スポーツハブ」へと、その役割を広げています。
参考・引用
(※1)福岡県「『買取大吉 アジア男子バレーボール選手権大会 福岡2026』を開催します!」
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/press-release/20260703.html
(※2)FIVB「Volleyball and beach volleyball qualification systems for LA28 Olympic Games confirmed」
https://www.fivb.com/volleyball-and-beach-volleyball-qualification-systems-for-la28-olympic-games-confirmed/
(※3)SDGs JAPANポータル スポーツとSDGs サステイナブルな大規模国際スポーツ大会を実現したVNL2024福岡大会
https://japan-sdgs.or.jp/news/5448.html
(※4)JSPIN「国際競技連盟と福岡県との強力なパートナーシップによる、SDGsと地域活性化の実現-バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会【後編】」
https://jspin.mext.go.jp/column/cb2/
(※5)FIVB「The FIVB announces landmark partnership with Fukuoka Prefecture, Oceania Zonal Volleyball Association and Japan Volleyball Association」
https://www.fivb.com/the-fivb-announces-landmark-partnership-with-fukuoka-prefecture-oceania-zonal-volleyball-association-and-japan-volleyball-association/
(※6)The FIVB announces landmark partnership with Fukuoka Prefecture, Oceania Zonal Volleyball Association and Japan Volleyball Association
(※7)FIVB「International Centres of Excellence – ICoE List」
https://www.fivb.com/empowerment-development/centres-of-excellence/icoe-list/
(※8)飯塚市「クライミングの世界大会が飯塚市で開催されました!」
https://www.city.iizuka.lg.jp/soshiki/72/2943.html
(※9)ワールドスケートボードストリート2025 北九州-グランドファイナル
https://wstjapan.jp/
◎買取大吉 アジア男子バレーボール選手権大会 福岡2026 大会公式HP
https://www.live-link.life/online/avc2026


