お知らせ
Colored visualisation of electron microscopy photo of the coronavirus COVID-19新型コロナウイルスの感染者は、5月はじめの現在、世界で280万人を超え、死者も20万人に達しています。日本でも、感染者と死者は、それぞれ1万3,000人と350人を越えて増加を続けており、パンデミックの真っ只中にあります。
疫学の知識によると、この感染が終息に向かうには、人口の60%以上の人が、自然感染かワクチン接種により免疫を獲得して、集団免疫が確立するまで待たなければなりません。ワクチンが開発されていない現状では、集団免疫が獲得されるまでには長い時間がかかり、その間、感染は増減を繰り返しつつ、まだまだ続くと予想されます。
この間、適切な対策がとられなければ、短時間のうちに膨大な数の人が感染し、重症患者の増加による医療崩壊、死者の増大、社会機能の停止等を招くことは、世界の状況を見ても明らかです。そのため、(1)感染者の隔離と治療(2)ワクチンの開発(3)治療薬の開発(4)人の社会的隔(5)生活と仕事の経済的保証、などの諸対策がとられ、それに市民が協力しています。
しかし、このコロナパンデミックは、近年私たちが直面したことのない規模のものであり、それに対する社会的備えは、ほとんど持っていないといっても過言ではありません。
最も根本である全ての人の健康と福祉、医療関連物資、機器等の不足、病院、施設の体制不備、院内感染、医師、看護師をはじめ医療関連従事者への感染拡大などの医療崩壊、また、緊急事態宣言に伴い、人々の外出自粛による、直接のコミュニケーションが絶たれるといった前代未聞の生活そのものの質の激変、非常に広範囲に及ぶ様々な業種の操業停止と人的、経済的困難、学校を初め教育関連の休止、子どもや高齢者をかかえた家族、特に女性たちの困難、様々な物資不足、都市機能の休止などなど、未曾有の事態を迎えています。
これらの問題は、非常に深刻で、多岐にわたるゆえに、全世界が協力し、私たち自身が、それぞれの持ち場で、主体的に取り組むことが非常に大切です。
パンデミックに対する現代社会の脆弱性に直面した現在、私たちには、パンデミック終息に向かって努力するのみならず、今後またきっと起こる新たなパンデミックに備えることことも含め、終息の後の新たな社会づくりは、かつての社会の復興ではなく、かつてより良い社会になるようにすることが、強く求められています。このことは、SDGs の目標そのものであり、いますぐの新たな、かつ非常に多様性に富んだ活動が求められています。
私たちのSDGs JAPAN Portal は、パンデミックにより得た様々な問題意識と新たな発想による、取り組みや活動をユニークな視点でお伝えします。