世界獣医師会大会2026のスポンサーであるオリエンタルバイオ株式会社(代表取締役社長:渡邉和孝)が主催するスポンサーセッションが、2025年4月24日、東京国際フォーラムにて開催されました。テーマは「トップアスリートの体づくりから考える、人・動物・環境をつなぐ健康科学(ワンヘルス)」。登壇したのは、オリエンタルバイオ株式会社 代表取締役社長・渡邉和孝氏と、フィギュアスケート北京・ミラノ五輪メダリストの鍵山優真選手。トップアスリートの日常から、「ワンヘルス」という壮大なテーマへ——二人の対話は、健康の本質を改めて問い直す、豊かな内容となりました。

健康管理の基本は「日頃の当たり前の積み重ね」
Q:鍵山選手は、日々どのようにコンディション・体調管理を整えていますか?
鍵山選手: 健康を維持する上で、特別なことをしているわけではなく、本当に日頃の当たり前の積み重ねで今のコンディションができています。手洗い・うがい、バランスの良い食事、十分な睡眠——誰もができるところからの積み重ねで健康を維持していますので、そういうところを日々心がけています。海外では、携帯用の消毒グッズを持参して、食事前に手を拭いたり、使うものを拭いたりしています。菌は至るところにありますので、気をつけています。
Q:渡邉社長も日頃から意識している健康法はありますか?
渡邉社長: 自社の商品は毎日活用するようにしています。また、できることがあれば運動を心がけています。以前、取引先の方から「なんか不健康そう」と注意されたこともありまして(笑)。見た目や顔色、清潔感というのは大事にしたいと思っています。
睡眠の「質」を高めることが、パフォーマンスを支える
Q:睡眠について、具体的に意識していることはありますか?
鍵山選手: 基本的にどこでも寝られるタイプなのですが、スマートフォンをいじりすぎて脳が疲れると、逆に眠れなくなることがあるので、ブルーライトを控えるようにしています。長く寝るというよりも、睡眠の質を高めることが大事だと思っています。アスリートとして体が資本なので、寝る前にストレッチをして体をほぐすなど、就寝前後のルーティーンをとても大切にしています。

栄養と食事——「制限しすぎない」ことも大切
Q:栄養面ではどのようなことを意識していますか?
鍵山選手: 三食きっちりとバランスの良い食事を取ることを常に心がけています。忙しくて二食しか取れないときも、その中で自分が必要なものを調べながら食べるようにしています。最近はコンビニでも質の高い食べ物が揃っているので、うまく活用しています。また、甘いものが大好きなのですが、制限しすぎてストレスを溜めるのも良くないので、適度に楽しむことも大切にしています。
Q:遠征時に必ず持っていくものはありますか?
鍵山選手: フリーズドライのお味噌汁です。温かいものを体に取り入れることをとても意識しているので、いつも遠征に持参しています。試合が終わったあとは、ピザやパスタ、ジェラートなど現地の料理を楽しむようにもしています。
「未病」と「予防」——アスリートが教えてくれること
Q:体調の崩れを感じる前兆に気づくことはありますか?
鍵山選手: 体調の変化は割と早く感じるほうで、移動疲れが出るときに、喉がイガイガしてきたとか、鼻が少し詰まってきたというような些細な変化を感じると、体調を崩してしまうことが多いです。そういうときは、しっかり休んで早急に回復させることを心がけています。どうしても休めない場合は、人が多い場所ではマスクをするとか、携帯消毒を使うなど、できることから悪化を防ぐようにしています。

オリエンタルバイオと鍵山選手——信頼でつながるサポートの形
Q:鍵山選手とのご縁はどのように始まったのですか?
渡邉社長: 弊社は35年間、健康食品の販売をしてまいりました。その長年のご縁の中から、鍵山選手がまだ高校2年生の頃、サポートのお声がけをいただいたのがはじまりです。それから5年間、遠目ながら試合を拝見し続けてきましたが、オリンピックを経た鍵山選手の姿には本当に驚かされました。国を背負い、チームを背負い、多くの人の思いを背負って戦い続けた経験が、人をここまで成長させるのだと実感しています。
鍵山選手: 自分一人の力でここまで来たわけではありません。サポートしていただいていることへの感謝を、パフォーマンスで恩返ししたいという気持ちでずっとやってきました。ビジネスの関係というよりも、信頼関係で成り立っているとても近い関係だと思っています。これからもそういういい関係を続けられたらとてもうれしいです。
「おから」から始まる環境への貢献——ワンヘルスの実践
Q:オリエンタルバイオとして、「環境」へのつながりについてはいかがでしょうか?
渡邉社長: 実は、弊社の主力商品の主成分は、大豆を納豆菌で発酵させた代謝物を抽出したものです。研究を進める中で、かつて産業廃棄物とされていた「おから」を発酵させた代謝物に、大豆と同様の抗酸化作用があることが分かりました。廃棄物の再利用という観点からも、環境への貢献ができているのではないかと考えています。また、お客様の声から、愛犬・愛猫に弊社の商品を与えたところ効果があったというご報告も増えており、人だけでなく動物の健康にも寄与できる可能性を感じています。
世界獣医師会の皆様が推進するワンヘルスの理念——畜産動物の健康を守ることが、新たなウイルスの発生を抑制し、人間の健康にもつながるという考え方——は、私たちがやってきたことと根本的につながっていると思いました。人の健康のために作ったものが、動物や環境の健康にも貢献できる。そういう能動的な活動をこれからも皆さんとともに積み上げていきたいと思っています。

ワンヘルスは、気づかないうちに私たちの日常に宿っている
鍵山選手の手洗い・うがいの習慣、睡眠の質へのこだわり、食への真摯な向き合い方——これらはすべて、「悪くなる前に整える」という予防と未病の哲学そのものです。そしてオリエンタルバイオが35年かけて築いてきた、人・動物・環境への健康貢献の積み重ね。どちらも、壮大な理念として語られる前に、まず小さな日常の行動として存在しています。
「ワンヘルスという言葉を知らなくても、実は誰もがワンヘルスにつながる行動をしている」——セッションを通じて伝わってきたのは、そんな力強いメッセージでした。
人、動物、環境の健康はつながっています。そのつながりを、日常のなかに、スポーツのなかに、そして科学のなかに見出し続ける、オリエンタルバイオ、鍵山選手、世界獣医師会会議の組み合わせは、ワンヘルスが日常の中でさらに大きく育っていくことを予感させてくれます。
取材・編集/SDGs JAPANポータルサイト編集部
大会の詳しい内容はこちらをご覧ください。
▶第41回世界獣医師会大会2026 公式サイト

本記事はSDGs JAPANポータルサイト編集部が取材・構成しました。
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